2022年11月20日より、カタールワールドカップが開幕します!今回で22回目となるサッカーの祭典・FIFAワールドカップですが、これまでに様々な名勝負が繰り広げられてきました。
今回は、歴史に残るのワールドカップ関連の国際試合を3つご紹介します!
今もなお語り継がれる「ドーハの悲劇」(1993年)
最初に紹介するのは、1994年のワールドカップへ向けたアジア地区最終予選での「日本対イラク」戦です。「ドーハの悲劇」とも呼ばれるこの試合は、日本国内において最も知名度の高い試合と言えるかもしれません。
w杯初出場を懸けた、1993年のアジア最終予選
2022年のワールドカップで、7大会連続7回目の本戦出場となる日本代表。この数字だけ見ると、近年は日本代表がワールドカップに出場するのは当たり前のようにも思えます。
しかし、この「ドーハの悲劇」が起きた1993年当時、日本は未だワールドカップへの出場を果たしたことはありませんでした。念願のワールドカップ本戦出場をかけた戦いが、このアジア地区最終予選だったのです。
緊迫する状況の中、苦手国に堂々たる戦いを見せる
6チームで2枠をかけて争ったアジア最終予選において、4試合を終えた段階で日本は2勝1敗1分で1位につけていました。しかし、混戦を極めたアジア予選は最終戦を前に6チーム中5チームがワールドカップ出場の可能性を残す状況でした。
そんな中で迎えたイラクとの一戦、日本はこれまで1敗3分と対戦成績が悪かったイラク相手に堂々たる戦いを見せ、開始早々先制点、後半戦に一度は追いつかれながらも即座に勝ち越し点をあげて、ロスタイムを残して2対1とリードしていましたのです。
しかし、後半終了間近にイラクはカウンターアタックをしかけ、コーナーキックのチャンスをつかみます。
本選進出を目前に、無念の最終予選敗退
ロスタイム突入後、コーナーキックから素早くショートコーナーを開始したイラク。対する日本は、意表をつかれた形となり、サルマン選手のヘディングシュートにより同点ゴールを決められてしまいました。
同時刻に行われていた他の試合の関係上、イラクに勝利しなければワールドカップに出場できないことが分かっていた選手たちは、イラクのゴールに愕然とし、皆その場に倒れ込み、試合終了後には多くがその場にへたり込んで動けなかったといいます。号泣するキャプテンの桂谷選手など、あまりにも残酷なその光景は、日本のサッカー史にこれからも残り続けることでしょう。
ロナウド躍動!日韓ワールドカップの激闘(2002年)
ワールドカップ史上初の二ヶ国による共同開催となった、2002年の日韓ワールドカップ。日本はこの大会で初めてグループリーグを突破し、韓国は準決勝まで進出して4位に輝くなど、開催国の両国が意地を見せる大会となりました。
一方で、ブラジルの英雄・ロナウド選手が伝説を作った大会でもありました。決勝まで7試合を戦い抜いたブラジル代表ですが、ロナウド選手は試合数を超える8得点を記録。近年のワールドカップで、頭一つ抜けた数字を残しました!
最強の矛・ロナウドと最強の盾・カーンの激突
決勝でブラジルが相対したドイツは、当時ワールドカップ優勝3回を誇る強豪国でした。準決勝までわずか1失点で勝ち進んだドイツは、最終的に大会MVPに輝くGK・カーン選手という最強の壁を擁していました。
試合前半は、フリーとなったロナウド選手のシュートを、カーン選手が足ではじくスーパーセーブを見せました。
0対0で折り返した後半22分、味方のシュートをカーン選手がはじいたところ、ロナウド選手が押し込んで、ブラジルが待望の先制点をあげます!その後、後半34分にも見事なシュートを決めたロナウド選手は、決勝の大舞台で2得点を記録。ブラジルを5度目の栄冠へと導いたのでした!
初優勝をかけた死闘!オランダ対スペイン(2010年)
史上初のアフリカ大陸開催となった、2010年の南アフリカワールドカップ。奇しくも、決勝は初優勝をかけたオランダとスペインのマッチアップとなりました。
ワールドカップでの優勝経験はなくとも、オランダもスペインも当然サッカー強豪国には違いありません。この時のオランダは、ヨーロッパ予選からワールドカップ本戦準決勝までなんと全戦全勝、圧倒的な強さを誇っていました。
対するスペインは、大会初戦を黒星発進、グループリーグも辛くも突破と危うさを見せていましたが、決勝トーナメントは準決勝まで3試合すべてを1対0で勝ち上がっていました。
延長戦に及ぶ激闘を制したのは!?
試合展開は果敢に攻めるスペインと、強烈な守備からカウンターを狙うオランダという構図になりました。
試合時間90分が終了するまでにスペイン側は3枚、オランダ側は6枚ものイエローカードを貰うほどの気迫がぶつかり合う死闘を繰り広げますが、互いに得点を決められず、試合はワールドカップ決勝史上6度目の延長戦に突入します。
二枚目のイエローカードでオランダ側に退場者が出るなどしながらも、延長戦前半でも互いに無得点のままでしたが、延長後半11分に遂に均衡が破られます。サッカーの神様の異名を持つスペイン代表・イニエスタ選手が無回転のボレーシュートを放ち、待望の先制点を決めたのです!これが決勝点となり、双方満身創痍の死闘はスペインが制したのでした。
最後に
今回は歴史に残る名勝負を3試合ご紹介しましたが、ここで紹介しきれないほどの名勝負が数々生まれているワールドカップ。カタールでも、後年に語られるほどの名勝負が生まれることを期待しましょう!