ハコヅメ キャストとして一躍名コンビとなった、戸田恵梨香さんと永野芽郁さんが母娘役を演じる映画『母性』。母親から見た母性と、娘が受けてきた母性のズレや溝、外からは分からない母娘の関係性など、深く絡み合った糸のように複雑に描かれるストーリーは、私たちが育ってきた環境や家族関係を振り返る機会にもなるでしょう。名俳優たちの丁寧な演技に思わず惹き込まれる、母性 あらすじを見ていきたいと思います!
注目のミステリー作品『母性』キャスト
- ルミ子:戸田恵梨香
- ルミ子の娘・清佳:永野芽郁
- ルミ子の夫:三浦誠己
- ルミ子の親友:中村ゆり
- ルミ子の義妹:山下リオ
- ルミ子の義母:高畑淳子
- ルミ子の実母:大地真央
『母性』のあらすじを簡単にまとめ
高校教師をしていた清佳が抱えた過去
物語の始まりは、女子高生が飛び降り自殺を図るという事件が勃発した、とある学校。その高校で教師をしていた清佳は、「大切に育ててきた娘がこんなことになるなんて」とむせび泣く生徒の母親を目の前にし、自身が育ってきた環境と、母親・ルミ子との関係について思いを馳せるのです。
何不自由なく育ったお嬢様の母・ルミ子
清佳の母・ルミ子は、早くに父親を亡くしたものの、裕福な家庭で何不自由なく育ったお嬢様。母親と二人三脚で、幸せに暮らしてきました。そして24歳のとき、母親が気に入った男性・田所と結婚し、清佳が生まれます。
清佳が原因で母親を亡くしたルミ子
清佳が幼稚園児の頃、泊まりに来ていたルミ子の母(清佳にとっての祖母)と一緒に寝ていたところ、落雷が起きそのまま火事に。ルミ子は、清佳ではなく母親を助けようとします。「子どもなんてまた産める。でもお母さんは1人しかいない」自分の人生をすべて母親に捧げて生きてきたルミ子にとって、母親は娘よりも大切な存在だったのです。そんなルミ子に向かって、母親は言います。「自分の命が未来に繋がるのが嬉しい。あなたを産んで幸せだった。これからは、大切に清佳を育てるのよ」そして火が燃え広がる中、タンスの下敷きになって身動きが取れない自身にハサミを突き刺し、命を絶つのでした。
娘を抱きしめる母と、母に首を絞められる娘
祖母が亡くなった真相を知ってしまった清佳に対し、「あなたを愛しているから助けた」と抱きしめるルミ子。そして、ルミ子に首を絞められる清佳。両者の視点から描かれているこのシーンは、物語が終わってもなお、真実が明らかになっていません。ルミ子は清佳を”抱きしめ”、清佳はルミ子に”首を絞められた”のです。そして、ショックのあまり自殺を図ろうとした清佳ですが、一命をとりとめ、母・ルミ子から愛されていたことを知ります。やがて清佳のお腹に赤ちゃんが宿り、自分は「母」と「娘」のどちらに転じていくのか…ひとり考えを巡らせる、清佳なのでした。
まとめ
「世の中には2種類の女性がいる、それは”母”と”娘”。」そんな清佳の言葉が印象に残るエンディングでした。母性とは身勝手なもので、子ども側がどう感じるかはお構いなしに、母親から子どもに手向けられた愛情が、一方的に表現されている言葉。だからこそ、子どもにとって母性が幸せな愛情となるか、呪いとなるかは、母親次第になってしまうんですよね。本作で描かれた母親・ルミ子は、母性をもって娘・清佳を愛していたのではありませんでした。自ら命を絶った最愛の母が繋いでくれた命だから、母親のために娘を育ててきたのです。ルミ子が清佳に注いできた愛情は、母性といえるのか…映画視聴後も、様々な感想や印象が飛び交う作品でしたね。まだ見ていないという方は、配信サイトなどでぜひ探してみてくださいね。
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